QRRAデビュー曲『Miracle』とCGM48『2565』のMV再生回数類似性からヒットの可能性を予想

タイのアーティスト
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QRRAとデビュー曲『Miracle』

BNK48の2期生と3期生の5人で構成されたグループQRRA(「クーラー」と読みます)のデビュー曲『Miracle』MVが11月9日夜、YouTubeに公開されました。

LYRA(「ライラ」と読みます)をご存知でしょうか? 同じくBNK48の1期生と2期生の6人で構成され、事務所iAM社がアメリカのユニバーサル・ミュージックと組み世界進出を目指して大々的に売り出したグループです。デビュー曲『LYRA』は2020年10月7日公開でした。

しかしLYRAは活動開始がコロナ禍の始まりの時期に運悪く重なってしまい、メンバーの脱退でVYRA(「ヴァイラ」と読みます)にグループ名を変更して立て直しを図ったものの、結局ユニバーサル・ミュージックが手を引いて大コケに終わりました。

QRRAはそのLRYA(VYRA)を仕切り直して再出発させたグループです。曲調は今回も明確にK-POPですね。ただしLRYAで感じた無理にビッグ感を出そうとした薄っぺらさは感じられず、歌唱力があるので、完成度の高い曲となっているように思います。

『Miracle』とCGM48『2565』のMV再生回数

そのQRRAですが、今度こそ人気が出るのでしょうか? デビュー曲『Miracle』MVの再生回数を指標にして予想してみようと思います。11月9日夜の公開から24時間経過した10日22:00(日本時間)時点の再生回数は 98,772回でした。

この数字を見て、あれ? と私は気付いたのです。CGM48の5thシングル『2565』MVの公開25時間後(うっかり24時間後に記録するのを忘れました)の再生回数 98,450回とほぼ同じではないですか!『2565』は25時間と1時間多いので、実際にはQRRA『Miracle』の方が若干再生回数多めですが、大差ないレベルです。

なお1日と17時間後の回数もチェックしました。CGM48『2565』が144,527回に対してQRRA『Miracle』が125,564回。おや?『Miracle』の勢いが衰えるのがやや早い気がしてきましたね。

でも『2565』MVの再生回数推移がQRRA『Miracle』MVの今後の伸びの予想にある程度使えそうです。

2022年12月24日の『2565』MV公開から320日あまりの再生回数推移をグラフにしたものです。『Miracle』もこんな感じの推移に本当になるか、見守っていましょう。

なお『2565』が100万回を達成したのは…

248日後の2023年8月30日でした。

それでは仮に『Miracle』MVが100万回達成に248日前後の日数がかかった場合、QRRAがタイの女性グループとして人気があると言えるのかどうかを、他の女性グループのデビュー曲MVと比較して考えてみましょう。

T-POP人気女性グループのデビュー曲MV100万回達成日数

現在人気があると思われる女性グループいくつかの、デビュー曲MVが100万回再生達成に要した日数を見てみます。

4EVE

T-POPで今一番人気の女性グループは4EVE(「フォーイヴ」と読みます)で間違いないでしょう。デビュー曲『Oohlala!』MV(2020年12月23日公開)が100万回達成に要した日数は「16日」でした。

PRETZELLE

11月に来日ライブを開催したPRETZELLE(「プレッツェル」と読みます)は、現行メンバーになった後のシングル『First Love』を実質的なデビュー曲とみなすことにします。同曲MV(2021年2月8日公開)が100万回達成に要した日数は「6日」でした。

PiXXiE

デビュー曲が素晴らしい出来栄えのわりに思ったほど人気が出ず心配したPiXXiE(「ピクシー」と読みます)でしたが、今ではPRETZELLEに勝るとも劣らない人気グループに成長しましたね。デビュー曲『DED』MV(2021年2月11日公開)が100万回達成に要した日数は「43日」でした。

BNK48・CGM48

参考までに人気絶頂期のBNK48の楽曲2曲と、CGM48で最速で100万回再生を達成した1曲も載せておきます。

曲 名種 別MV公開日100万回に要した日数
『RIVER』BNK48 1stアルバム2018年5月1日13時間40分
『君はメロディー』BNK48 4thシングル2018年9月16日16時間30分
『Mali』(ジャスミン)CGM48 3rdシングル2021年3月21日3日22時間30分

こうして見てみると、人気があると言えるには100万回再生に要する日数が50日以下ぐらいである必要がありそうですね。甘く見積もって2~3か月でしょうか。QRRAの『Miracle』がそれまでに100万回再生に到達するかどうか、です。

SNSをチェックすると、元BNK48ファンやBNK48ファンと言えるほどではないものの気に入った曲が出れば聴く感じのライト層までも若干『Miracle』を聴いているのが見て取れますが、まったく新規のファンを獲得するには至ってないように見えます。既存のBNK48ファン以外に広げていける施策を打てるかが大事そうですね。

ここにも登場、例のKamikaze大御所プロデューサー

さて、ここでまたまたこの人の唐突な登場となります。元Kamikaze二大プロデューサーの1人、Gop Postcard こと Thanee Wongniwatkajorn氏その人です。

『Miracle』MV公開翌日の10日にGop氏が自身のインスタにQRRA『Miracle』MVを投稿しているのです。コメントでグループ・メンバーらの真剣さと態度に驚いたと感想を綴っています。どういうことかというと、同曲のクレジットを見れば分かります。

Executive Producer : Pongchuk Pissathanporn
Producer : B-rock
Lyrics : Gop Postcard / Diary Peerakaz
Music : B-rock
Arrangement : B-rock

なんと作詞にGop氏の名があるのです。ラストアイドル・タイランドのラストシングル『LAST GAME』に続いてまたも注目の作品に顔を出しました。Gop氏はタイのアイドルポップス・プロデューサーの大御所の一人。日本で言えば秋元康氏やつんく♂氏のような感じだと思います。作詞の出来栄えに加えて、楽曲に箔を付けたい場合に欠かせない存在ということでしょうかね。

おまけにGop氏の娘さん、Diary – Peeraka Wongniwatkajorn氏の名が仲良く並んでいるのまで『LAST GAME』と同じです。単なる憶測ですが、最近のGop氏は仕事の依頼を受けた場合、引き受ける代わりに娘にラップの作詞をさせることを条件としているのではないでしょうか? 今やT-POPではラップ歌詞を挿入するのが欠かせない技法となっているので、業績を積ませてあげたい愛娘を押し込むには妙案ですよね。

Gop氏のこのインスタ投稿、左がGop氏で、右が娘のDiary氏です。

それでもです。Kamikazeで作詞プロデューサーを務めたGop氏の歌詞はやはりさすがです。明確にK-POP調であるはずの『Miracle』が、歌詞を聴いていると部分部分でタイポップスの雰囲気が感じられるんです。勘ですが、巧みに組まれた声調と呼ばれるタイ語に5種類ある高低アクセントの波のお陰ではないでしょうか。

だだ、この曲の最大の弱点を一つ挙げるとすれば、サビの部分の歌詞がタイ語でないためにタイ人が気軽に口ずさむ気になれないことです。「Baby, you are Miracle」、この部分が印象に残るタイ語のフレーズであったなら! しかしこの点は、Gop氏に非はないのです。

これは同曲でプロデューサー兼作曲を担当した韓国人 B-rock氏のインタビュー動画です。私はK-POPの知識がほぼゼロなので存じ上げないのですが、NIZIU『Twinkle twinkle』やTWICE『Thank you Family』に携わった人物だそうです。

それでB-rock氏は動画の中でこう述べているのです。

私は毎朝9時から仕事を始めるのですが、歌を次々にハミングしていくんです。それでその時ハミングしていた歌に近い「Miracle」という言葉を(この曲に)使おうと思いついたという感じです。やってみたら、そうだ、この言葉だよと思った。これがこの曲の始まりです。朝のハミングから生まれたんです。

つまりです。「Miracle」の部分の歌詞は B-rock氏作曲の出発点となった言葉なので、のちに曲を受け取って作詞をしたGop氏にはこの部分に手を加えることができなかったわけです。せっかく大物作詞プロデューサーを使っておきながら、非常にもったいないことをしました。サビこそが腕の見せどころでしょうし、ヒットにとって最重要なポイントの一つですから。

ただ、運営はそれでも B-rock氏最優先が良いと判断したということです。その判断が良かったのかどうかは、じきに答えが出るでしょう。

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