ラストアイドル・タイランドのラストコンサートと幻のシングル『青春トレイン』

ラストアイドル・タイランド
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ラストコンサート「LAST BUT NOT LEAST」

ラストアイドル・タイランドの活動終了となる11月19日(日)、ラストコンサート「LAST BUT NOT LEAST」がバンコクの Major Cineplex Ratchayothin で開催されました。

その様子の写真を公式Facebookが96枚も投稿してくれています。

CH3 HDのニュース番組で放送されたコンサート映像をトンナムのファングループが投稿しているので、あわせて紹介しておきます。

<11月29日追記>
11月29日に事務所のインスタグラムでコンサート動画が公開されました。

このラストコンサートですが、最後にふさわしいと言うべきか、伝説になりそうな出来事が色々と起きたようです。参加したファンのSNS投稿を引用してお伝えしていきます。

まずはコンサートのセットリスト。

17曲 + メドレー9曲 + アンコール3曲 という盛り沢山のステージでした。それだけ曲数があるともちろん時間もかかるわけですが、予想の斜め上をいく驚愕の長時間コンサートだったようです。

このファンによれば、ステージ後のイベントも含めておおよそこんな感じだったそうです。

  • 15:00 開演
  • 21:00 終演(予定では18:00終演)
  • 23:30 グループショット撮影会終了
  • 00:15 チェキとメンバー直筆手紙受け取り開始
  • 04:00 全て終了

なんと翌日午前4時まで合計13時間に及んだのでした。

6時間休みなしでぶっ続けだったコンサートは、曲数もさることながら、メンバー21人がひとりひとり長文の手紙を涙ながらに読み上げたコーナー(この際にマーンムックがアイドルからの卒業を発表)で何時間も費やしたようです。ファンもさすがにトイレを我慢できず、途中で席を立たざるを得なかった人が続出しました。

コンサート後のグループショット撮影会、チェキ、直筆手紙受け取りは高額チケット購入者のみだとはいえ、大半のファンはこのイベントまで残ったようでした。

メンバーのサウノイもインスタグラム投稿で長丁場だったことに触れてます。

Goodbye sessionのハイタッチ会を終えたら力が尽きた。ご飯の時間~。それから group shot & cheki 撮影を待ってめっちゃ長い夜になったよ、みなさん。マーンムックさんが「私は午前3時終了だと思うよ」と言ったときはまだ、私は冗談かと思ってたんだけど、どうしたことか本当に午前3時までだった!! それでも最後までいた人が沢山だったよね。この夜のことを忘れる日はきっと来ない。

結局片付けをして会場を後にしたのは午前4時だった。帰宅したのは午前5時。シャワーを浴びて寝たのは空が明るくなった頃だった。午前6時だったんじゃないかな。気絶したよ。はははは。

メンバーにもファンにも思い出深くも過酷でもあったコンサートだったことが伝わってきます。そんな過酷さはコンサート終了後もまだ終わりませんでした。このコンサートで新型コロナに感染した人が出たのです。最初に感染が判明したのは他の誰でもなく…、

ラストアイドル・タイランド所属事務所 Rabbit Moon 社CEOの Win氏その人。自身のFacebookに入院している姿の写真を投稿しました。

続けてメンバーにも感染者が。トンナム、アーイ、ゴイが抗体検査の結果、感染が判明したとSNSで報告しています。4人の早い回復と、これ以上メンバーやファンに感染者が出ないことを願っています。

『青春トレイン』

さて、ラストコンサートのセットリストを今一度見てほしいのですが、サプライズで初披露された曲が2曲ありました。1曲目はコンサート開始早々の3曲目とアンコールで歌った『青春トレイン』です。

マーンムックが8月末のライブ配信で語ったとおり、『青春トレイン』は当初3rdシングルになる予定でした。

グループの開始当初からダンス練習曲としてレッスン時ずっと密かに踊られてきた曲のため、メンバーらの思い入れが深いようです。その『青春トレイン』が最後の最後でタイ語歌詞を伴ってようやく披露できたのです。ファンもこの曲に一番感動したようです。

マーンムックがコンサート翌日、X(旧ツイッター)に自主練時の動画を投稿してくれています。

7月に先にグループを卒業した5人のうちの1人、チャーチャーも22日になって自分が『青春トレイン』を踊っている動画を投稿。ずっと前からメンバーみんなで練習してきたことが伝わってきます。

さらにマーイがインスタグラム・ストーリーズに次の動画を投稿しました。

なんと3rdシングル『LAST GAME』のMV撮影現場で『青春トレイン』日本語版を流して14人で踊っているのです! 運営がその場で踊ることをよく許可したものだと思いますが、それだけメンバーらのこの曲に対する思いが強く、運営も押し切られたのかもしれませんね。

タイ語歌詞は後日、ハイウェイがインスタグラム・ストーリーズに投稿してくれました。

作詞は billypopoza氏。ファンの間で評価が高い『LA-LA-LAST IDOL』のプロデューサー、作詞・作曲、アレンジを担当した人物です。今回の『青春トレイン』も素晴らしい歌詞だとファンから高評価を受けています。ファンの反応を見ていると、作曲だけでなく作詞もいかに重要かが良く分かりますね。

なお、サプライズで披露されたもう1曲は『明日の空を見上げるために』でした。こちらもハイウェイが歌詞を投稿していて、タイ語歌詞作詞はやはり billypopoza氏です。

billypopoza氏については過去記事で詳細に解説していますのでよろしければご覧ください。

元ラストアイドル・タイランド・メンバーらの今後

とうとう解散してしまったラストアイドル・タイランドですが、メンバーらの今後については、11月15日の最終ライブ配信で一人一人自分の口で語っています。

それとは別に新たな情報が得られたので紹介します。ラストコンサートの場でCEOのWin氏が語った内容です。

チェキとメンバー直筆手紙受け取りの際の様子でしょうか。カノムワンの隣に立つWin氏にファンが今後のメンバーらの扱いについて詰問し、Win氏が笑顔で答えつつも、ファンのツッコミが行きすぎだと感じたカノムワンが助け舟を出したことで、なんとかその場を切り抜けています。

その際にWin氏が語った内容を要約すると次のとおりです。

  • 自分の知る限り、来年に元ラストアイドル・タイランドのメンバーが参加するものには、映画、2つのグループ、ユーチューバー、ゲーム実況、連続ドラマがある。
  • 翌週には連続ドラマの話を始める。シチュエーション・コメディ(sitcom)も連続ドラマもある。
  • 事務所側から(仕事を)提案しているが、強制はしないので、受けるかはその人(メンバー)次第の面もある。
  • 来年1-2月に(1つめのグループの)MVを観られる。楽曲制作は済んでいて、12月にMVを撮影する。

グループが2つできるというのは初耳です。

SNSで流れた情報では、1つめのグループは元ラストアイドル・タイランドのメンバーばかりで構成、2つめのグループは時期は未定で、グループの元メンバーと他の者との混成になるというものもありましたが、投稿者の記憶違いの可能性も捨てきれず信憑性は微妙です。

ラストアイドル・タイランドの残した意義

本家のラストアイドルに続き、ラストアイドル・タイランドも活動終了となってしまいました。タイの女性アイドルグループと言えばBNK48とCGM48の「48THグループ」1強状態で、他のあまたある女性アイドルグループはことごとく地下アイドルグループと呼ぶべきほどに両者の間には圧倒的な人気の格差が存在していました。ラストアイドル・タイランドはその中間、メジャー系でありつつも地下アイドルファンにも親和性の高い立ち位置を築いたことに大きな意義があったと私は思います。

48THグループほどではないにしても、地下アイドルにはほぼ皆無な女性ファンが多くいることは、日本発でTV番組から誕生したというメジャー系の安心感の表れでしょう。

48THグループの、とくにBNK48 1期生に強く感じられたピリピリした緊張感とどこか影を感じる被抑圧感もファンには非日常的な高揚感を得られて魅力だと思います。対してラストアイドル・タイランドは、おそらく地下アイドルに近いのだと思いますが、ファンとの垣根がとても低くフレンドリーなのが大きな魅力でした。両者のファンとの接し方は明らかに別物だと言えます。地下アイドルのファンが多く流れてきているのも頷けます。

さらにJ-POPアイドルと言えば「アイドルの成長過程をファンが応援する」スタイルというタイでの受け止め方を確立したのが48THグループであるなら、ラストアイドル・タイランドは「歌もダンスも高いクオリティを持ち、ステージで踊りながら生歌を披露する」スタイルを提起したことの意義もやはり大きかったと思います。タイでの日本料理ブームの変遷同様、舌が肥えた本物志向の世の流れに上手く乗れていれば結末は違ったかもしれません。

タイでのJ-POP女性アイドル人気が急速にしぼむ中、ラストアイドル・タイランドは良く健闘したと思います。7月で卒業した5人も含め26人のメンバーらに心から感謝します。楽しませてくれてありがとう!

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