新聞『Dailynews』3月11日号にMusicのインタビューが掲載されました。
ウェブのインタビュー記事はこちらです。

このインタビュー内容を日本語訳しましたのでご一読いただけましたら幸いです。

 

いま最もホットなアイドルグループ「BNK48」のメンバー、Music-プレーワー・スタムポン、またの名を「シカチュウ」(注:Music+ピカチュウ)は17歳の少女で、グループで初めてセンターを務め、また3rdシングル『初日』でセンターに返り咲いた。今週「ダーオ ターン ムム」(注:「違った角度からのスター」というタイトルのコラム)ではMusicにこの1年に起きた笑顔、笑い声、涙の跡の経験を語ってもらうことにした。それには彼女が、最高の頂点にいることは最高の幸せではないということも含まれる。

BNK48に入る前は?

BNK48に入る前、私は全寮制学校の生徒でした。その頃にはAKB48のファンになっていて、タイでBNK48募集発表があったことを知ると、一度試しに応募してみようと思いました。スタッフの方にMusicは3番目の応募者だったことを知っているかと言われました。オーディションでは自分が合格するとは思いませんでした。と言うのは、私は今までオーディションに行ったことがないからです。経験の一つにと考えていたのですが、実際にやってみると考えていた以上にとても過酷でした。

自分が歌うことと踊ることが好きだと気付いたのはいつからか?

私は踊る方がむしろ好きです。カバーダンスを踊るのが好きなんです。AKB48の歌をカバーして踊ったこともあります。それと以前からCherprangさんと知り合いでした。お互いにコスプレ路線だったからです。Mobileとはちょっと面識がありました。と言うのは、J-POPカバーダンスグループのライバル同士だったからです。なので同じグループに入って一緒に仕事をすることになるなんてサプライズでした。

以前からアイドルになりたいという夢はあったか?

ほとんど考えたこともないことです。子供の頃私は声優になりたいという夢がありました。でも祖父が言うにはこの職業はあまり遠くまで行けないとのことで、私に私が本当に好きな何かを探してもらいたいと考えていました。自分が言語、とくに日本語に興味があると分かり、高校で法律を勉強すると、どちらも好きだと感じました。それで弁護士と外交官になりたいという道を選んだと祖父に言うと、祖父はややオーケーだったようです。でもアイドルになったら、最初のうち私は母以外の家族には言いませんでした。とうとうテレビに出た時ですよ。それを祖父は見て…「おい、あれは孫じゃないか」って。祖父は私が言わなかったことをとても怒りました。かなり古い頭の持ち主で批判的な考えも持っています。でもある日、祖父が「まあ可愛くていいね」と言ったんです。嬉しくて胸が詰まりました。短い言葉でも、祖父は少なくとも認めてくれたんだと分かりました。

今、家族との関係はどうか?

かなり縁遠くなっています。私の家は結構遠いので仕事に不便でした。結局コンドミニアムに母と引っ越してきました。家に帰るとみんなは喜びます。祖母は時々こういう孫娘がいることを忘れるんですよ(笑)。家にいる家族はとても多いですから。辿ってみると、私の遠い親戚にはBNK48のJennisがいるんですよ。それに私はNop Ponchamni(注:ユニットP.O.Pの男性ボーカル)の親戚でもあるんです。祭事の際に母が「もうすぐNopさんが来ると」言ったので、Nopさんは私を知ってるの?と聞いたことがあります。

学業の方は今どうなっているか?

最近仕事がとても多いです。ほとんど毎日と言ってもいいぐらいです。それで私は学校を退学して、高卒認定試験を代わりに受けることにしました。でも今、仕事に打ち込むために学業はひとまず休んでいます。勉強については教科書を一生懸命読み、補習を多く受けるつもりです。将来私は海外留学をしたかったんですが、この仕事に入ったことで私の夢は捨てざるを得ません。とても残念ですね。だって私の1番の夢ですから。アイドルになることはその下です。でも私は学業をまだ遅らせることができるようなら、卒業を遅くすることも受け入れるつもりです。と言うのは、私は本当に留学したいからです。なのでBNK48を卒業したら海外へ留学するつもりです。それか母が急がせて本当に認めてくれないようなら、国内の大学の文学部か法学部で学ぶかもしれません。私は第1計画、第2計画を用意してあります。

ということはBNK48を辞める、つまり卒業(Graduation)はいつ?

ここにいてもそれほど幸せではありません。それでもそれほど酷くもありません。私は本当に歌うことが好きで踊ることが好きなんです。でもメディアに出ることがあまり好きではありません。私はそんなにトークが上手ではないかもしれません。カメラに遭遇すると途端に問題が生じます。それでメンバー30人の氏名、誕生日を全て覚えたら、その時に卒業しようと考えてあります。私自身が終了地点を探してもそれはいつも同じではないからです。だって私は踊って歌うことが好きですが、心のもう一方ではもうやりたくないからです。つまり半々の真ん中。なのでこれを決断材料にしました。でも私は今、誕生日を1人も覚えられていません(笑)。

Musicという人はどんな人?

私は自分のキャラクターをまだ見つけられていません。明るいと真面目の間で半々にいます。というのは静かな人に見える時もあるし、感情を顔で表す人でもあります。ただじっと座っていることができず、え~…何て言ったの?って顔をしたり。ファンはMusicの笑顔が本当に好きだと言っています。私は笑顔をするのが面倒臭いんです。でもファンに会った時には幸せが私に訪れたかのように自動的に笑顔になります。そして笑顔になると私の目は閉じて口がハートのかたちになります(笑)。ああ…、それからピカチュウの声になります。

3rdシングル『初日』について聞きたいのだが。

このシングルで私はNoeyさんとセンターになりました。これ以前の曲はセンターが1人でした。このシングルをとっても聴いてもらいたいです。グループに入ってからの私達のストーリーになっています。私達の本当の気持ち、グループ内の仲間との関係、ずっとそばにいる友達、その全てがこの歌に込められています。Tarwaanさんは一緒にいる時に、この歌を聴くと泣けると言ったことがあります。私自身は今までのシングルほどのブームを期待していません。少なくとも聴いてくれる人がいるだけでも嬉しいです。と言うのは、とても意味深い歌だからです。

再びセンターを任されてプレッシャーか?

とてもプレッシャーです。以前私は『会いたかった』でグループ初のセンターになりました。でも結局センターならできるはずだと考えていたことが、私の考えていたほどできませんでした。その、私は一生懸命でしたし、全力でした。とっても100%でやっていました。センターは単なる中央にいる人だと考える人もいるかもしれませんが、私にとってはとても大きな役割だと見ています。私はその歌の代表と同じなんです。歌の意味を人々に伝え理解してもらわなければなりません。それに私達の仲間を歌詞に入り込ませるようにしなければなりません。なのでもし仲間が努力すれば、私はもっと努力しなければならないと思っています。それで当時はとても悩んだ時期でした。と言うのは、私はメンバーとまだそれほど仲良くなかったからです。女性の性格的な面からくる問題もあったかもしれません。それに私はメディアに出て話すのが好きでなく、話してもまごついてしまいます。でも2ndシングルで私は仲間と仲良くなりました。Mobileがセンターにもなって、リラックスできるようになりました。仲間のみんなともっと話すようになりました。そして私は一番プレッシャーを受ける場所にはいなくなりました。

2ndシングルの時に遡ってみて、センターになれなかったことをどう思ったか?

本心から言うと、私は何も感じませんでした。でも私達って希望を持っているじゃないですか。内心の深いところでは、やっぱり悲しいですよ。だって私は必ずやりたいと思ってたんですから。でも蓋を開けてみると、センターになれなくて思っていたよりホッとしたんです。私は自分の時間が増えましたし、以前ほどプレッシャーを感じなくなりました。そして希望は何度も私一人が適うものではありません。シェアし合っていくものです。また、あのポジションにいる人を私は理解しています。Mobileは本当は明るい子なんですよ。でもあの子が密かに挫折しているのがはっきり見て取れる時期がありました。落ちてみて、私は希望が適わないということがどういうことなのか理解しましたし、様々な角度から物事を見られるようになりました。私が落ちたことで色々なことがよりはっきりと見えるようになったので良いことだったのだと思っています。私はOhm Cocktailさん(注:Panthapol Prasarnrajkit ユニット「Cocktail」の男性ボーカル)にこの件について相談したことがあります。Ohmさんは以前私達BNK48を紹介したことがあって、最近番組『The Mask Singer』でOhmさんに会う機会がありました。Ohmさんは「最近どう、Music? ニュースを見たけど」と尋ねてきました。(注:1月下旬にMusicがfacebook(?)でlive配信し、自分は話すのがゆっくりで周りについていけず悩んでいることと、他のメンバーより仕事が少ないことが辛いという心情を泣きながら吐露してニュースになりました。)そこで私は「とても悩んでいます。自分のキャラクターをまだ本当に見つけられていません。全てがことごとくゆっくりなようなんです」と答えました。Ohmさんはこう言ったんです。「ゆっくりこそいいんだよ。自分が銃弾を撃たれた時のようなものさ。鉄砲の玉は自分に向かって飛んでくる。もし速度が速いなら自分は何も見えず、気付いたら死んでいる。でももしゆっくりなら、誰が撃ったのか、銃弾はどれぐらいの速度か、どちらから来るか、自分はどれぐらいの速さで走って逃げるべきか、それか避けることができるかが分かる。」Ohmさんのアドバイスはとても良かったです。私もそれは本当だと思います。ゆっくりこそいいんだ。それで私は一層物事が見えるようになる。

ニュースになった泣いた動画を録画した時、なぜそのようにしようと決断したのか?

実際のところ、日本ではAKB48のファンはもっと良く理解しているんです。本当に競争しているグループだからです。私は時には思ったことを心の中にしまっておくのが息苦しく過ぎて、我慢の限界になります。もちろん私達26人全員はいるだけで仕事を均等に得られるわけではありません。誰かのために仕事をすることもあります。だから私は堪えて頑張らなければなりません。私だけではなく、仕事がない仲間もそうです。それで私は発言しました。するとその後、みんな仕事を得られました。本当はあの日時点では、もしメディアが取り上げなければ大事ではなかったんです。でもニュースになった後、私はグループ運営のJobさんと話をしました。Jobさんは私にもっと良く考えてもらいたいが、伝えたいことは分かったと言いました。でも私が話したことと聞いた人が思うことは一致しないこともあるかもしれません。それで縮小版の警告を受けました。

それでファンの反応は?

ファンには私を毛嫌いする人と一部には理解してくれる人がいました。でも私を嫌いになるのは間違いではありません。と言うのは、私の伝え方が悪かったと思うからです。それに私が今いるこの立場は、実際に立ってみないと理解するのが難しいです。私達のグループ内の競争はとても熾烈だからです。でも最近あった、ファンが誕生日に地下鉄駅内にサプライズ広告を出したプロジェクトと、デパートの上の広告には、たとえ理解してくれない人がいても、まだ私のそばにいてくれる人がいるんだと嬉しく思いました。ファンが本当に私のためにしてくれた優しさです。私は実はお金がもったいないよとも思っています(笑)。でもそこまでしてくれてとっても嬉しいです。あの日は通ったので立ち寄って写真も撮りました。

有名になり始めて注目する人が増えているが、生活は不自由か?

まだ知っている人があまりいなかった最初の頃は、誰も声をかけてきませんでした。でも今では「わあ…Musicじゃないか」って声をかけてくる人がいたりします。実際、何かする時やどこかへ行く時に多少生きづらい思いをしています。アイドルであることは自分のプライベートな生活を失ってしまいます。商品を使うにも気を付けなければなりません。全てのことに気を付けなければなりません。でも私は普通の人が見たことのない様々な角度で見ることができていると思います。

それからグループの規則の中にいなければならないことは?

私は規則の中で何かをすることが元々嫌いです。型にはまらないことをする方が好きなんです。最初の頃、規則の中にいなければならないことにちょっと頑固だったかもしれません。でも本当は、全てが私達のために作られた規則なんですよ。私が頑固だった頃、学校の友達や家族と写真を撮りました。最初とても間違ったことをしたと思いましたが、Jobさんに尋ねると、それは家族だから問題ないとの答えでした(笑)。

若者らしい人生は失ったか?

失いましたね。でも100%は失っていません。と言うのは、高校時代の友達とは縁遠くなったかもしれませんが、BNK48の中にいることが学校と家族と同じなんです。毎回のテストも学校のテストと同じで、私達はみんな大騒ぎします。今私達は中学1年にいるようなものです。2期生が入って来たら中学2年に繰り上がるようなものだと思います。そして本当にBNK48のメンバーはとても愛し合ってるんですよ。私達は本気で喧嘩したことはただの一度もありません。誰かがグループ内の仲間を批判したら、私はとても怒ります。だってみんな私と仲がいいですから。

今後の芸能界での人生計画はどのようか?

BNK48卒業後は、私は将来のことはまだ分かりません。でももしさらに上を目指せる何かをするなら、私はします。私は随分遠くまで来たので、将来がどうなのかは、ゆっくりその時に考えます。

最後にファンに伝えたいことは?

1年間ずっと一緒にいてくれてありがとうございます。みなさんとこれからももっと長くいたいです。私自身も今後もファンのみなさんにとってエネルギーの素であり続けたいです。そして逆にみなさんにも私を応援してほしいです。これから私は色々な点で自分を進歩させていきます。みなさんに残念な思いをさせたくありません…。頑張りましょうね。イェイ!

筆者も、Musicの100%の一生懸命さと努力がファンに残念な思いをさせることはもちろんないと信じている…。頑張れ。
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文:ナルモン・セーテー
写真:サンティ・マルタノン